心理学・脳科学 教養

記憶の種類~記憶に残りやすいもの~

こんにちは!Connect.の渡邊優です。

今日は「記憶」のお話です。

なぜ記憶の話をするのかと言うと、人に選ばれるためです。

「〇〇といえば〇〇さん」と、1番最初に思い出してもらうためには、人がどういうものを記憶に残しやすいのかを知っておく必要があります。

だから今日は記憶の話をシェアします。

 

まず、一言で「記憶」と言っても「短期記憶」「長期記憶があり、さらにそれぞれの中に分類される記憶の種類があります。

短期記憶

まず、短期記憶。

短期記憶は、数十秒~数十分で忘れてしまうような記憶のこと。

長いものでも数日間で忘れてしまう記憶のことを言います。

更にその短期記憶のカテゴリーの中には、「作業記憶」があります。

これは、作業をする時に一時的に残しておく記憶のことを言います。

例えば、「100-20-30-5は?」という計算を口頭で言われた時に頭の中だけで計算する時、この数字を「計算」という「作業」のために一時的に記憶しますよね。こういうものを作業記憶と言います。

長期記憶

今日の話のメインは長期記憶です。

こちらの方が大事になってきます。

長期記憶のカテゴリーの中には、「陳述記憶」と「非陳述記憶」があります。

それぞれ

陳述記憶:言葉で記述できるもの

非陳述記憶:言葉で記述できないもの

を意味します。

 

さらに、この「陳述記憶」と「非陳述記憶」もそれぞれ2つずつ内容が分かれます。

まず陳述記憶は、「エピソード記憶」と「意味記憶」に分かれます。

今回一番覚えておいてほしいのが「エピソード記憶」です。

時間・場所・感情等を伴う記憶のことで、一言で言うと「思い出」です。

特徴は、たった一度で長期的に記憶に残ること。

たとえば、大好きな人にしてもらったサプライズの誕生日祝いや、アメリカ旅行で見たグランドキャニオンの光景、起業して初めて買ってもらった記憶等が当てはまります。

 

次に陳述記憶の意味記憶について。

これは一言で言うと知識です。

なので、学校のテストで良い点を取るために必要な記憶力になります。

特徴は、繰り替えし覚えようとすることで長期的な記憶になっていくことです。

 

ここまで読んだだけでも長期記憶の中でも意味記憶よりもエピソード記憶の方が記憶に残りやすく、何より心が動かされた記憶として残っているのがわかると思います。

「エピソード」という言葉どおり、頭の中にストーリー性のあるカタチで記憶されるから感情もセットで記憶されます。

なので、私たちは何かを人に伝えて心を動かしたい時、自分のことを良い感情と共に長期的に覚えていてもらうために、相手にエピソード記憶として記憶してもらうことが大事になってきます。

 

大事なのはエピソード記憶ですが、非陳述記憶についてもお話ししておきます。

非陳述記憶は、「手続き記憶」と「プライミング」に分かれます。

手続き記憶は、体で覚える記憶のことです。

例えば、自転車の乗り方、楽器の弾き方、料理の作り方等がこれに当たります。

プライミングは別名「入れ知恵記憶」と呼ばれていて、無意識にしてしまう記憶や、先に入ってきた情報によって後から入ってきた情報に影響を及ぼすことを指します。

例えば、誰もが一度はやったことがあると思いますが、「ピザって10回言って」と言われて10回言った後に「じゃあここは?」と肘を指さしながら言われると思わずつられて「ひざ!」と答えてしまう、あれのことです。

あれみたいに先にインプットした記憶によって影響を受けてしまうことをプライミングと言います。

それから、PCやスマホで文章をよく書く人はわかるかなと思いますが、自分のタイプミスってなぜかやたらと発見しにくくないですか?

あれもプライミングです。

自分は間違えて入力しているつもりはないので、「こう文章を入力しているはず」と、正しい文章、文字で記憶されます。その記憶があるから間違っている文字を見つけにくくなります。

 

ここまでで短期記憶と長記記憶についてわかったかなと思います。

もう一度言いますが、相手に覚えてもらうためには長期記憶の中のエピソード記憶として記憶してもらうことが効果的です。

余談

「記憶力」のテーマになると、必ず「段々記憶力が落ちてきている気がする。。。」という方がいると思います。

私も段々落ちてきている実感があります。

でも、記憶力を上げる方法はあるので、ここでは2つ紹介します。

①メモを取る

メモを取る習慣をつけると段々と長期記憶できるようになっていきます。

②脳の健康状態を良くする

そもそも記憶は脳内でされるので、脳が健康かどうか(例えば疲れているのか疲れていないのか等)によって記憶力に影響が出ます。

脳の神経細胞に血液が豊富に巡っている人と血の巡りが悪い人では脳の健康状態に差が出ると言えるでしょう。

脳に巡る血流を良くするためには、首や肩のマッサージをすることと、脳の老廃物を出すことが効果的と言われています。

「脳の老廃物」なんて考えたことない人が多いと思います(笑)

脳の老廃物を出すためには「睡眠」が大事だそうです。「良い睡眠」は個人差があると思うので、自分にとって良い睡眠になる質と量を意識してみるといいんじゃないかなと思います。

ちなみに睡眠が大事なのは脳の老廃物を出すためだけでなく、記憶にも関係してきます。人は寝ている間に記憶の整理をするからです。

どの記憶を残して、どの記憶を捨てるのかは、睡眠中に行われているそうです。面白いですよね人間の体って。

今回の話は豆知識も増えたんじゃないかなと思います。

脳の話、記憶力の話、睡眠の話になった時はちょっとドヤ顔で今回の話をしてみるとドヤれるかなと思います。(嫌われない程度のドヤ顔をおすすめします。)

ではでは、今日はこの辺で!最後まで読んでいただきありがとうございます(^^)

-心理学・脳科学, 教養